◆テクニカル情報ドメーヌ所在地:ブルゴーニュ北部部コート・ド・ボーヌ地区シャサーニュ・モンラッシェ村
畑面積:14ha(自社畑9ha+借地5ha)
土壌:赤ワイン向きの粘土質、白ワイン向きの小石混じりの石灰岩質、泥炭岩質、砂礫(されき)質土壌など多様
◆栽培有機栽培農法を使い、できるだけ自然環境に負荷をかけないような栽培を実践しています。土壌に十分な空気を入れるためにしっかりと畑を耕したり、厳しい収量制限の剪定を行ったり高い品質を維持しています。また、収穫はすべて手作業で行われ、厳しい選定基準で丁寧に選果しています。
◆醸造3週間ほどで発酵する養殖酵母ではなく、3~5か月もかかる天然酵母のみでの自然発酵を行っています。熟成はすべてオーク樽で行い、滓引き(おりびき)やバトナージュはせずに、天然の二酸化炭素をできる限り樽の中に残します。12~20か月の熟成期間を終えた後は、タンクに移してさらに1~2か月のデブルバージュ(静置したワインの上澄みだけを移し取ること)をし、軽く清澄、無濾過で瓶詰めを行います。
《2019年のヴィンテージについて》アレクサンドル・モロー「シャサーニュでは、特にシーズン初めに 降った霜により大きな被害を受けましたが、生育期の大半は暑く、乾燥していました。開花もあまり順調とは言えず、花ぶるいが発生し、それに 伴い結実不良も多く見られました。
それ以外は特に問題もなく、9月7日に収穫を開始しました。果実は、申し分なく健全で非常によく熟してい ましたが、果汁が少なかったため、収量は、ピノ・ノワールが約25hl/ha、シャルドネが 27~30hl/ha となりました。
潜在アルコール度数は、12.8~13.3%でした。醸造の初期段階から、ほぼ自然に抽出が始まるとわかっていたため、例年通り、赤ワインは優しく丁寧に醸造しました。生き生 きとしたバランスの良い味わいで、暑い生育期から想像していたよりもはるかにテロワールの特徴が反映されており、2019年は私好みのワイン に仕上がっています。」
(バーグハウンド 2021年6月10日掲載記事より)